■ロコモとは?
皆さんは「ロコモ」という言葉を聞いたことがありますか?「ロコモ」とは、ロコモーティブシンドロームの通称です。運動器症候群とも言います。年齢とともに、骨や関節、筋肉などが衰えていきますが、それが原因で「立つ」「歩く」といった機能が低下し、要介護になるリスクが高い状態のことをいいます。この移動機能が低下すると、外出ができなくなったり、家の中でも転びやすくなったりして、最悪の場合、寝たきりになることもあります。
日本整形外科学会では、以下の7つの項目のうち、1つでも当てはまれば、ロコモの心配があるとしています。
1 片脚立ちで靴下がはけない
2 家の中でつまずいたりすべったりする
3 階段を上がるのに手すりが必要である
4 家のやや重い仕事が困難である
(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)
5 2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である
(1リットルの牛乳パック2個程度)
6 15分くらい続けて歩くことができない
7 横断歩道を青信号で渡りきれない
ロコモを予防するために必要なことは、足腰の筋肉を維持しておくことです。どのように鍛えれば良いか見ていきましょう。
■ロコモ予防のために足腰の筋肉を鍛えよう!
手軽にできる運動として、ウォーキングなどが思い浮かぶかもしれません。もちろん、それらの運動も大切ですが、足腰の筋力を維持するためには、少し負荷のある運動も取り入れることが大切です。日本臨床整形外科学会では、2つの運動を推奨しています。
まず1つめは、片脚立ちです。左右1分ずつ、1日3回行います。転倒しないように、必ず掴まるものがあるところで行いましょう。最初は1分もできないかもしれませんが、自分のできる範囲で続けることが大切です。
2つめの運動は、スクワットです。足を肩幅より広めに開き、腰をゆっくり落とします。この時、膝がつま先よりも前に出ないようにすることがポイントです。この動作が難しい場合は、椅子からの立ち座りの動作をゆっくり行うことでも、足腰を鍛えることができます。こちらの運動も、掴まるものがあるところで行いましょう。
無理ない範囲で、運動を続けることが大切です。ロコモ予防のために、筋肉を維持しましょう!