コラム

運動処方箋~運動強度(運動負荷)

2018年1月24日
提供元:
NPO法人EBH推進協議会
株式会社ライフケアパートナーズ
運動処方箋~運動の種類
 体力増強を目的とした場合には、最大酸素摂取量の約60~70%にあたる運動強度が、ほとんどの運動生理学者によって推薦されています。
一方、減量を主体とした運動では、最大酸素摂取量の50%くらいの強度が最もよく利用されています。
 しかしながら、実験室以外では正確に運動強度を設定することは困難で、一般的に算出することはむずかしいのが現状です。
そこで、ほとんどの運動処方では、目標となる運動強度に対応する心拍数を推定する方法が用いられています。
 南カリフォルニア大学のデブリーズ博士によって実験的に検証されている心拍数許容範囲(%HRR:Heart Rate Range)の概念があり、広く一般化しています。
HRRは、[最大心拍数―安静時心拍数]で算出されます(最大心拍数は、220から年齢を引いて推定)。
ブリーズ博士の方法を参考にして、たとえば肥満症や糖尿病の患者さんの運動処方の場合、次のような3種類に区別すると良いでしょう。適切な運動強度の指標となります。
・必要心拍数(拍/分)=安静時心拍数+40%HRR
・目標心拍数(拍/分)=安静時心拍数+50%HRR
・上限心拍数(拍/分)=安静時心拍数+60%HRR
 まずトレーニング初期では必要心拍数を運動強度の指標とし、その後、徐々に運動強度を上げていきます。
 目標心拍数に到達したら、次は上限心拍数を超えない範囲で運動を続けていくと良いでしょう。
どうもこの方法は難しいと思われる方は、主観的運動強度というものがありますので、自分の主観的な感覚で、「ややきつい。でも30分は続けられる」、「冬でも少し汗ばむ程度」の運動などを目標に設定して続けてください。