春は生活環境が変わる季節。進学、就職、異動と「生活の変化」が目白押しですね。
いざ新しい環境に入って張り切ってみるものの、緊張した状態(ストレス)が続き、ゴールデン・ウィーク過ぎ頃からなんとなく元気がなくなって、次第にやる気が低下して…このような経験はありませんか。
これは環境の変化についていけず、心身のバランスが崩れることで生じます。環境の変化の影響をできるだけ少なくするために、どのような対策をすればよいでしょうか。
「何を食べるとストレスに強くなりますか?」このような質問をよく受けます。
残念ながら「これが効きます」という特定の食べ物は存在しないようです。
興味深い研究を紹介しましょう。伝統的な日本食は心身の健康改善に役立つ可能性がある、という内容です。
2013年に「和食」(日本食)はユネスコ無形文化遺産に登録され、健康的な食事であることが世界中で認められつつあります。
しかし、日本食がもたらす健康への影響はよくわかっていませんでした。日本食の特徴は主食(ご飯、麺類など)、主菜(肉、魚、卵、豆腐など)、副菜(野菜、きのこ、海藻類など)の組みあわせです。
この組み合わせによって、多くの食品群と栄養素を過不足なく摂取することができます。
このような食事内容が心身の健康改善に役立っているのではないか、と疫学研究でわかりつつあるのです 。いかがでしょうか、もう一度、皆さんの日常の食事内容を見直してみませんか。
食事、運動、生活習慣を変えることで気分の落ち込みが改善することも明らかになってきました 。
特に朝ごはんを食べる行為は不健康な生活を遠ざけて、生活スケジュールを整えることもわかりました。
日ごろから運動をし、睡眠を十分にとり、健康的な食事をして規則正しい生活をすることが、変化の多い季節を乗り切る対策とも言えるでしょう。