コラム

摂取カロリー量を抑制すると?

2017年11月6日
提供元:
NPO法人EBH推進協議会
株式会社ライフケアパートナーズ
摂取カロリー量を抑制すると?
ちょっとした運動、例えば、5分歩けば20キロカロリーになります。たかだか5分なんですよ。私が講演で1時間立って話をすれば約85キロカロリー消費します。重力に逆らって立っているわけですから、安静時の1.2倍ほどエネルギーを使います。歩けば3倍以上もエネルギーが消費されます。

たったこれだけですから、1日中、こうやって立つ、動くを繰り返していれば、みんな痩せるに決まっているわけです。アフリカのケニア南部の先住民のマサイ族は朝起きて、寝るまでずーっと動いてますが、マサイの食事は1日3500キロカロリーです。

昔の日本人も、恐らくそうだったんだと思います……弥生時代でも、カロリーカウントしたら1日あたり2500~3000キロカロリーは食べていたはずです。今、1800とか、2000キロカロリーだと、「ちょっと多いなあ」とか言ってるんですよ。冗談に聞こえてしまいますよね。

体内にエネルギーを一時的に保存する役割を持つつグリコーゲンは肝臓と筋肉に蓄えられていて、脳の非常食にもなります。特に肝臓にはたくさんグリコーゲンがあります。身体の4割を占める筋肉にも、グリコーゲンは非常に多く蓄えられています。

低カロリーで、例えば1日400キロカロリーしか食べないとすると、どうなるでしょう?

脳が必要とする栄養は、すべて糖質で、1日400キロカロリーです。肝臓でグリコーゲンが分解されると、4倍ぐらい水が結合しているので、脱水していくわけです。この状態で出かけるのに、歩いたとします。筋肉には全然エネルギーがないわけです。そうすると、筋肉のグリコーゲンを分解しながら歩きます。そのたびに4倍の水が出ていきます。そうすると、4日間で、脂肪は全く減少していないのに、体重は4~5キログラムも落ちるわけですね。

こういうのを“水の泡ダイエット”って呼んでいます。これが巷(ちまた)のダイエットの真実です。